かつらはら耳鼻咽喉科・アレルギー科

耳・鼻・喉の病気について

耳の病気

きゅうせいちゅうじえん
急性中耳炎

風邪の後、急に激しい耳の痛みが起ります。聞こえも悪くなることが多く、発熱や鼓膜がやぶれると耳漏(うみ)がでます。当院では中耳炎の主な原因菌である肺炎球菌をラピラン肺炎球菌検査キットで迅速・簡便に検査することが出来ます。

<治療法>

①多くは細菌感染なので、抗生物質、消炎剤、鎮痛剤を内服する必要があります。
②鼓膜がはれて、うみがたまっている時は、切開をすることがあります。
③何回もくり返す場合は、鼓膜にチューブを入れた方がよい場合があります。

しんしゅつせいちゅうじえん
滲出性中耳炎

鼓膜の内側の中耳に水(滲出液)が溜まる病気です。鼻の調子が悪い(副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎)と起こりやすい病気です。
痛みはほとんどなく、発見されにくいのが特徴です。きこえが悪くなることがあるため、早めの対応が必要です。乳幼児では、特に注意してください。

<治療法>

①鼻咽頭への処置やネブライザー療法は適宜に実施し、必要に応じ消炎剤、抗アレルギー剤、抗生物質を内服する必要があります。
②耳管通気療法を行います。
③保存的治療で改善がみられない場合には鼓膜切開や鼓膜チューブ留置術が必要です。完全に良くなるまでに時間がかかることがあり、根気よく治療しましょう。

鼻の病気

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は発作時のくしゃみ、鼻水、鼻づまりを繰り返すことを特徴とする疾患です。この病気は、身体に侵入した花粉等の異物に対して、過敏に反応する人にのみ起こります。大きく分けて鼻炎症状が1年を通してみられる「通年性アレルギー性鼻炎」と、花粉症などの「季節性アレルギー性鼻炎」のふたつがあります。
一般的には耳鼻咽喉科診療に加え、鼻炎を起こしている原因物質(アレルゲン)を調べる必要があります。当院では血液検査(RAST,VIEW39)、イムノキャップ ラピッドでアレルギーの原因について調べることができます。通年性の場合:ハウスダスト、ダニ、カビなど、花粉症の場合:スギ、ヒノキ、ハンノキ、ハルガヤ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなどがあります。

<治療法>

抗体検査等により原因を明らかにし抗原を避けること、抗アレルギー剤と抗ヒスタミン剤の内服、点鼻薬による治療が主となります。手術としては下鼻甲介へのレーザー照射があります。当院では、外来に炭酸ガスレーザー手術装置を導入し、最新のレーザー治療を行っています。スギ花粉症・ダニアレルギーの方はスギ・ダニ舌下免疫療法の治療も行っています。


花粉症重症化ゼロ作戦


花粉症ナビ


花粉なう

きゅうせいふくびくうえん
急性副鼻腔炎

かぜに引き続いて細菌感染が副鼻腔に起こり発症します。細菌が副鼻腔で繁殖し、急性の炎症を起こし、結果として副鼻腔内にうみがたまります。症状は、痛みと鼻汁(びじゅう)です。かぜ症状が先行し、続いて膿性の悪臭を伴う鼻汁がみられます。
上顎洞に炎症を起こした時には頬部の痛み、篩骨洞に炎症を起こした時には眼の内側の痛み、前頭洞に炎症を起こした時にはおでこの痛み、蝶形骨洞の炎症では頭痛や頭重感が特徴です。
急性副鼻腔炎の約1/3は、肺炎球菌に感染が原因です。肺炎球菌は培養検査や迅速検査などでわかります。

<治療法>

鼻のなかにたまった鼻汁を吸引して取り除き、ネブライザー療法を行い、鼻汁から調べた原因菌に有効な抗生剤と痛みを和らげるために消炎鎮痛薬を投与します。鼻汁の量が増えたり、においがひどくなったり、痛みが増すようでしたら、耳鼻咽喉科を受診し、早く治療することが大切です。

まんせいふくびくうえん
慢性副鼻腔炎[ちくのう症]

慢性副鼻腔炎(ちくのう症)は、鼻腔周囲の副鼻腔という空洞の慢性的な粘膜の炎症を起こしている状態をいいます。
一般的には風邪などの急性炎症から始まり、細菌の感染を繰り返すことによって慢性化することが多く、アレルギー性鼻炎からの移行もみられます。慢性化すると粘膜が厚くなり、鼻腔への出口を塞ぐことになり、洞内で分泌される粘液や膿(うみ)が副鼻腔の中に溜まってきます。

<治療法>

鼻腔粘膜の腫れ、鼻汁、鼻茸などの状態を観察し、レントゲン検査で副鼻腔炎の診断をします。慢性副鼻腔炎の治療は数回の外来通院では完全に治すことはなかなか難しく、治療期間はある程度長くなります。日頃の治療は抗生物質、消炎剤の内服や鼻処置、ネブライザー療法が行われます。鼻茸が出来ている副鼻腔炎は手術が必要となります。

鼻出血

鼻出血の90%以上は、鼻中隔の前方にあるキーゼルバッハ部位と呼ばれるところから出ます。ここは、血管が豊富に分布しているうえに、粘膜が薄く、鼻の入り口の為、傷つきやすいところです。たびたびの鼻出血の場合、鼻の腫瘍、白血病等の血液疾患が原因のこともあるので鼻ファイバースコープ検査、レントゲン検査、血液検査が必要です。

<治療法>

両側より鼻を強く圧迫すれば、数分で止血できることもあります。鼻出血を繰り返す場合は硝酸銀、トリクロール酢酸で止血処置をします。それでも止まりにくい出血の場合には電気凝固、レーザー蒸散等を行います。

喉の病気

へんとうせんえん
扁桃腺炎

細菌感染により、扁桃腺が赤く腫れ、表面に白い膿がついた状態になります。ノドの痛み、嚥下痛、発熱などの症状があります。扁桃腺の内側に炎症が波及し膿が溜まり、扁桃周囲膿瘍を起こすことがあるので注意が必要です。

<治療法>

急性の扁桃腺炎の場合、抗生物質の内服や点滴で治療することが出来ますが、慢性的に扁桃腺炎の状態が続くと薬では効果がなくなり、手術治療を必要とします。

すいみんじむこきゅうしょうこうぐん
睡眠時無呼吸症候群

睡眠中、1時間に10秒以上の呼吸が停止、つまり無呼吸が5回以上繰り返される病気です。主に、いびきや昼間の眠気、熟睡感がない、起床時の頭痛などの症状があります。また、生活習慣病と密接に関係しており、放置すると生命の危険に及ぶこともあります。

当院では、いびき、睡眠時無呼吸症候群の検査を行っています。自宅にて簡単に検査して頂けます。

<治療法>

①第一歩は生活習慣を見直すことから始まります。肥満の方は食事療法や運動を行い減量に励みましょう。
②主にいびき症の方や軽症の無呼吸の方に有効な治療で、マウスピース療法というのがあります。
③睡眠時に鼻マスクを装着し、マスクから空気が一定圧で送り込まれ、睡眠中に緩んだ喉の筋肉によって喉が塞がってしまうのを防ぐCPAP療法(持続式陽圧呼吸療法)というのがあります(当院で管理を行っています)。
④小児の睡眠時無呼吸症候群の大半は扁桃肥大が原因なので、扁桃摘出が有効です。成人の場合は肥満を合併しているケースも多いため、手術適応には慎重な判断が必要です。ただCPAPやマウスピースで治療を行う場合でも、鼻のつまりが無呼吸の悪化の原因になっているケースもあり、鼻の治療にも積極的に取り組む事が必要です。

声帯ポリープ

声帯の振動する場所に膨らみができ、声が悪くなります。脹れは限局しており、ほとんどが片側だけですが、期間が長かったり、程度が強くなると、反対側にも変化があらわれます。嗄声(声のかすれ)が主症状です。

<治療法>

まずは声の安静が大事です。同時に、消炎剤内服と吸入療法(ネブライザー)を行います。数ヶ月行っても効果がない場合には手術が必要です。

こうとうがん
喉頭ガン

肺癌と並んで喫煙量に大変関連の深い癌です。耳鼻咽喉科の悪性腫瘍では最も多く、全体の約1/4を占めます。喉頭癌の多くは声帯に発生するもので、声のかすれが最初の症状のことが多いのですが、声帯以外の部位に発生したものは、必ずしも声の変化を伴わないので注意が必要です。簡単なファイバースコープ検査により喉の異常の有無を確かめることが出来ますので、悩んでおられる方はすぐに検査を受けましょう。

<治療法>

小さい癌は6週間程度の放射線治療で治癒するものが大半です。進行した癌は放射線治療と手術を組み合わせて行います。手術は癌の大きさや部位により、場合によっては声帯を残すような手術が可能ですが、最悪の場合、声帯を全部含めてとる「喉頭全摘出」が必要となります。

いんこうとういじょうかんしょう
咽喉頭異常感症

のどがイガイガする、異物感がある、引っかかる、つかえるなどの症状を感じます。原因として考えられるのが、気道・下気道の感染症、アレルギー性疾患、胃酸の逆流、腫瘍、薬物性、心因性など様々な原因が考えられます。
簡単なファイバースコープ検査により喉の異常の有無を確かめることが出来ますので、悩んでおられる方はすぐに検査を受けましょう。

めまい



めまいナビ

りょうせいほっさせいとういめまいしょう
良性発作性頭位めまい症

起き上がる、姿勢を換えるなどの頭の動きを伴う動作をきっかけに、突然起こる回転性のめまいです。めまいで診察を受ける患者さんの中では、一番多い病気です。

<治療法>

①めまいの起きる特定の姿勢を繰り返してるうちに、次第に発作が起きなくなるという特徴を利用した運動療法を指導致します。
②内耳機能改善目的で抗めまい薬や、循環改善薬を用います。

メニエール病

耳鳴りや耳の詰まった感じと共に突然起こる回転性めまいで、耳の症状はめまいを繰り返すうちに悪化する傾向があり、適切な治療を行わなければ、めまいは起こらなくても耳鳴りや難聴の症状が残るようになります。

<治療法>

①高浸透圧利尿薬や循環改善薬やビタミン剤が用いられます。
②めまい発作を押さえるには抗めまい薬を、難聴に対してはステロイド薬を使うことが あります。

突発性難聴

ある日突然、片方の耳が殆ど聞こえなくなり、放置すると高度の難聴が後遺症として残ります。患者さんの多くは耳鳴りを訴え、約半数にめまいがおこります。今のところ原因は不明ですが、ストレスや過労により免疫力が低下すると、ウイルス感染や再活性化が起こったり、内耳の血流障害が生じて発症すると考えられています。

<治療法>

最初に多量のステロイド剤を投与し、徐々に減らしていく漸減療法と循環改善剤や血管拡張剤、ビタミン剤を併用します。

ぜんていしんけいえん
前庭神経炎

突然、立っていられないほどの激しいめまいが、吐き気や嘔吐と共に起こります。大きな発作は一度ですが、回転性のめまいが2~3日ほど続きます。耳鳴りや聞こえの悪さなどはありません。現在のところ原因は不明だが、めまいが起きる数日前に風邪を引いている人が少なくないことから、ウイルス感染を原因とする説が有力です。

<治療法>

①強いめまいや嘔吐のある急性期ではめまいを押さえる為の薬や吐き気止めの薬を点滴します。
②持続するめまいの原因に内耳の循環障害があると考えられる場合、循環改善薬やビタミン薬を用います。

迅速検査・予防接種・健診・その他

  • ピアスします(予約制)⇒問診票ダウンロード
  • 特定健診
  • エピペン®処方できます アナフィラキシーってなぁに?
  • インフルエンザ検査・治療・予防接種
  • 新型コロナウィルス抗原定性検査
  • 肺炎球菌迅速検査(中耳炎・副鼻腔炎)
  • A群β溶連菌迅速検査(咽頭炎・扁桃炎)
  • アデノウイルス迅速検査(咽頭炎・扁桃炎)
  • ヒブワクチン:1歳以上~5歳未満
  • 小児肺炎球菌結合型ワクチン:2歳以上~6歳未満
  • 高齢者肺炎球菌ワクチン:65歳以上(定期接種・助成制度あり) ⇒肺炎球菌.JP

診療時間

診療時間は、平日の午前9時~12時と午後4時~7時です。木曜日午後は検査・手術を行っています。土曜日午後・日・祝日は休診です。